調教

栗東坂路短評(LeZele)

  • ワンモアチャッター 高齢の上、使い詰めているので近走の稽古は軽めの構成。この中間は中2週で時計を5本と軽いなりに本数を重ねてはいるが、これで状態が赤丸急上昇ということはない。しかし、休養明け2走目の福島民報杯の戦前、陣営からは一叩きしてきっちり変わったとコメントが出ており、多少前向き過ぎる嫌いはあるが、前走からは平行線でも中京記念より状態は良いという見方も出来る。そして今回は再び得意の舞台。一角崩しなるか。(7点)
  • サクラメガワンダー 休養明けの前走オーストラリアTはひと月前から時計を出し始め、本数、内容共に隙のない仕上げ。その上で一叩きしたこの中間は特別ハードにやる必要はないので幾らかトーンを抑えてはいるものの、1週間、当週と本馬らしい綺麗な後傾ラップで揃え、状態に陰りは見られない。(9点)
  • タスカータソルテ 放牧から戻ってきた当初は馬体が減っていたが、今は回復していると調教助手。確かに、初っ端から坂路で時計を出していた中京記念当時と比べるとそろっとした中間の入りに見える。しかし、1週前、当週は普段通りのラップで一寸の乱れもない。この盛り返し、近走陣営から聞かれる体質強化の表れか。ただ、欲を言えばもう一本欲しいので少し辛めに。(7点)
  • スウィフトカレント 休養を挟んだことで前走は調教時計もリフレッシュ。好時計を連発した上で当週に51.7秒を持ってこれる状態の良さに陣営の期待も高まったが、オースミグラスワンの怪走に追い出しのタイミングを狂わされた感もあり5着まで。それでも2着マンハッタンスカイとはタイム差がなく、復活の狼煙としては十分な走りを見せた。この中間は中2週にしても1週前までの時計が緩く反動が気になったが、調教助手曰く反動はないとのこと。当週は久しぶりの騎乗となる四位を乗せて脚色一杯の51.8秒を計時し、その言葉を裏付けた。(8点)
  • ナムラマース 転厩を疑う程に中間は坂路一本槍。それも坂路で時計を出すのは初めてながら、ある程度のキャリアがあるとはいえ、刻んだラップからはなかなかの坂路センスが感じられる。特に均一ラップの気が垣間見えるのが個人的にはツボ。坂路ショックの面からも食指が動くが、馬体増はほとんどが成長分とか言いながら太め残りの罠もあり、本当の狙い目は次走と見る。(7点)
  • エイシンデピュティ 前走大阪杯は少し間隔が空きはしたが、豊富な乗り込みで仕上がりは良く、G1馬の間に割って入ることが出来た。今回も同様に4週前から時計を出し始め、1週前に長めをやって51秒台の速い時計を出し、当週はゆったり入って終いを伸ばす験担ぎ含みの構成。前走時の11.9秒というインパクトのあるラップは見られないけれども、全体的に素軽さが増して時計が整っているのは好印象。(9点)
  • マンハッタンスカイ 山なりラップを刻んだ時は走る!とか言ってた方がこの馬の本質を掴めてそうな気がするぐらい掴み所がなく、実際の動きを見てなんぼのタイプ。陣営は「良馬場なら」の合い言葉と共に強気のコメント。(計不)
  • ローゼンクロイツ 稽古では時計が出ないので、一点集中というよりは平均的に負荷を掛けて面で押すイメージ。前走中京記念は本数は揃っているが、少し不規則で押し切れなかった感があった。対してこの中間は程良いパワーバランスで調整が出来、前走より状態は良いという陣営のコメントにも納得。(8点)

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